2012年5月31日木曜日

砂糖中毒


砂糖中毒

砂糖は栄養学的にいえば、糖質のひとつであり、広く動植物界に存在し、
緑色植物によって二酸化炭素と水から合成されるが、
簡単なものは人工的に合成することもできる。
体内に存在する糖質の量は、脂肪や蛋白質に比べて少なく、
毎日摂取する糖質の大部分は長く体内にとどまることなく、
エネルギー源として利用されている。
しかし、砂糖の出現によって自然の代謝プロセスは大きく変化した。
砂糖とはショ糖のことで、ブドウ糖と砂糖の化合物である。
砂糖は食物とはいえず、精製後の砂糖からはビタミンやミネラルが
すべて抜けていて、99%がショ糖である。


【有害な砂糖】
・ビタミン・ミネラルの効力を妨げる性質を持っている。
・蛋白質、ビタミン・ミネラルを供給しない
・より栄養のある食べ物の代用をすることで栄養不足を起こす
・硫黄、マグネシウム、ビタミンC、複合ビタミンB類のほとんどのものの必要量を増す
・神経を過敏にする
・インスリンをつねに必要とすることで、すい臓に負担をかける
・便を大腸に長くとどまらせる

砂糖の種類3


■三温糖
もともとは「砂糖の汁を三度煮詰めて作る砂糖」
ということで三温糖といわれました。
上白糖などを作った残液(蜜)を取り出して煮詰めていくと、
褐色がかった三温糖ができあがります。

■白ざら糖
最高純度の糖液からつくられる無色結晶状の砂糖です。
菓子や果実酒に用いられます

■中ざら糖
分蜜の際に絡める溶液を結晶表面にかけて
色の調整を行うため薄黄褐色をしています。
風味があり、煮物などに用いると味が引き立ちます。

■グラニュー糖
白ざら糖と同様に、高純度の糖液からつくられ、
ざらめ糖のなかで粒子は最も小さく、くせのないタンパクな甘味をもち、
素材の微妙な風味を生かしたいときや洋菓子作りに適しています。
(注:分蜜糖のうち、上白糖や三温糖などを「車糖(くるまとう)」と呼び、
白ざら糖、中ざら糖、グラニュー糖などを「ざらめ糖」と呼びます。
この他、「加工糖」といわれるものに、角砂糖、氷砂糖、
粉座頭、顆粒状糖があります) 白い砂糖と黒い砂糖の2種類がある。

砂糖の種類2


■黒砂糖
沖縄や奄美地方で作られている黒褐色の砂糖。
サトウキビの搾り汁をそのまま煮詰めて冷やしかためると黒砂糖ができます。

■粗糖
サトウキビなどの原料の絞り汁のアクを抜き、
不純物を沈殿させ、上積みを煮詰めて作る砂糖。
原料糖ともいわれます。

■テンサイ糖
サトウダイコンの生産地で、一貫製造によりサトウダイコンの糖汁を
精製してつくられる砂糖です。
おもにグラニュー糖です。

■和三盆
糖液から分離した粗糖のかたまりに、
盆の上で少量の水を加えて手で練り上げる操作と、
布袋に入れて圧搾する手作業を繰り返す伝統的な製法による砂糖です。
結晶が細かく、口当たりのよさと独特な風味があり、
高級和菓子の材料として珍重されています。

■上白糖
一般に白砂糖と呼ばれているもので、しっとりとしたソフトな感じをもち、
甘みにも適度のコクがあります。
日本では最も生産量が多く、砂糖全体の約半分を占めています。

砂糖の種類


砂糖の種類

含蜜糖と分蜜糖の2種。
黒砂糖や粗糖ほどミネラルが多い。
砂糖は、サトウキビやサトウダイコンなど天然の砂糖作物に含まれる
「ショ糖」という成分を取り出したものです。
砂糖の種類は、大きく「含蜜糖」(がんみつとう)と
「分蜜糖」(ぶんみつとう)に分離されます。
いずれも原料は同じですが、製法によって分類されます。
昔ながらの工場で、原料のサトウキビからとった糖汁を
煮詰めて作るのが「含蜜糖」です。
「黒砂糖」「メープル(シロップ)」がその代表です。
原料由来のミネラル分も除去されることなく豊富に含まれています。


一方、近代的工場で遠心分離機などを使って砂糖の結晶と蜜分を振り分け、
結晶だけを取り出した砂糖を「分蜜糖」といいます。
分蜜糖のなかで、ミネラルなどを最も豊富に含んでいるのが
粗糖(原料糖ともいわれます)です。
粗糖を精製したものがグラニュー糖、上白糖、三温糖、白ざらめ糖などです。
なお、「精製」とは粗糖(原料糖)に含まれるショ糖の純度を
さらに高めていく過程のことをいいます。
精製の度合いによって砂糖の種類が分かれます。
一般的に精製度が高いほど砂糖は無色透明に近づいてゆき、
甘みがスッキリしてきます。もっとも精製度の高いのがグラニュー糖です。

ハチミツが太りにくいって本当?


ハチミツが太りにくいって本当?

ハチミツの糖はスムーズに吸収されすぐに
エネルギーとして消費されます。
また一定量しか血液に吸収されないので砂糖と同じ量をとっても
脂肪となる率は砂糖よりも低くなります。
しかも砂糖より甘味は強く感じられます。
カロリーもハチミツが100g294kcal.砂糖389kcal.です。
約25%ハチミツの方が低くなります。
ビタミン、ミネラルが豊富なのも魅力です。
でも本当はハチミツの方が太りやすいという説もあります。
同じ量といってもハチミツの大さじ1は砂糖の大さじ1と同量ではありません。
ハチミツの大さじ1は22g65kcal.砂糖大さじ1は9g35kcal.です。
単純にカサで計るとハチミツの方がカロリーは高くなるということだと思います。
砂糖の半分の量で同じくらいの甘味が得られますので控えて使いましょう。


ハチミツと砂糖のカロリーは?
ハチミツ小さじ1が20kcal.砂糖小さじ1は16kcal.
ハチミツのダイエットにおける他のメリットは?
ハチミツの糖は消化しやすいので
すぐに吸収されエネルギーとなるので元気が出ます。
ビタミン、ミネラルの宝庫でもありそれらが失われることなく
吸収されやすいというのも魅力です。
中でもマグネシウムはイライラ防止にも役立ちますので
ハーブティーに少し入れるなどして
ダイエットのイライラ防止に上手に使いましょう。

人工甘味料の健康への影響は?


人工甘味料の健康への影響は?

下痢、腹痛
糖アルコール類は食物繊維のように消化、
吸収されにくいものが多いので、大量に摂取すると
下痢や腹痛を起こすことがあります。

フェニルケトン尿症
低カロリーな清涼飲料水によく使われるのが、
アスパルテーム(フェニルアラニン)です。
ごくたまに「フェニルケトン尿症」といって、
アスパルテームで脳障害を起こす遺伝を持っている人がいます。


過食の危険
人工甘味料は血糖値を上げず、エネルギーとはならないため、
糖尿病患者が甘いものを欲した時などによく用いられます。
しかし、血糖値が上がらないことで別の問題が出てきます。
血糖が上がらないので満腹感を感じられず、
食べ過ぎる傾向にあるといわれています。
糖分を控え、人工甘味料を使ってダイエットのつもりが、
逆効果になることもあります。

ペットボトル症候群
スポーツドリンクなど、ペットボトルで糖尿病患者が増えています。

天然素材とある人工甘味料は天然甘味料?
人工甘味料を天然素材とうたっている場合もありますが、
天然物を原料としない人工甘味料はありません。

白砂糖は食品添加物であり麻薬である2


この白砂糖が体内に入ると、
体内のカルシウムを吸収し排出してしまいます。
ビタミンも同様に損なわれます。
それからこの白砂糖は、血糖値を急激に上昇・下降させるので、
低血糖症という血糖値が常に低い病気の原因となります。
そして、白砂糖中毒という麻薬的な常習性をもたらすということです。
シュガーブルース
(意味もなく、落ち込んだり、否定的に物事を考えてしまったりする)
と言って精神不安を引き起こしたり、また女性の場合、
冷え性の原因の多くは白砂糖が原因だとも考えられます。


疲れている時、「甘いものが食べたい」と思います。
急激に血糖値が上がるため、甘いものは疲れによい、
と思い込んでいたわけです。
しかし、これを続けていると、
麻薬同様なくてはいられない状態に陥るということで、
それが健康を損なう原因になるとしたら大変怖いことです。
しかし、菓子や清涼飲料その他諸々、
色々なものにこの白砂糖は使われているわけで、
これを避けるのは至難の技。

2012年5月30日水曜日

白砂糖は食品添加物であり麻薬である


白砂糖は食品添加物であり甘い麻薬である

黒砂糖やキビ砂糖の方が白砂糖よりは良さそうだという感覚は
誰でもが持っていると思いますが、
三温糖も色が薄茶色のため同じような仲間だと思っていたらこれは大間違い。
三温糖というのは、白砂糖やグラニュー糖を
取った残りの蜜をさらに煮詰めてカラメル化したものです。
更に、このカラメルがまた問題なのです。


カラメルは、体内で尿素系の化学物質を作り出し、
運動機能・学習機能の低下、運動意欲・学習意欲の低下、
という症状に結びついているという疑いがあちこちから指摘されています。
(国内では使用OKでも海外では使用禁止となっているものもあるとか。)
では、白砂糖の何が怖いのかということなのですが、
白砂糖はその精製過程で様々な薬剤を使用して、とことん精製化し製造されます。
その際、大切なミネラル等を全て奪ってしまいます。
つまりこれは自然界には絶対存在しない食品添加物であるということなのです。

生活習慣病が病気のすべてなのか


生活習慣病が病気のすべてなのか

砂糖は体に良いから、食べれば食べるほど
健康になるということはありません。
砂糖も食べ過ぎて、栄養過多になれば、
肥満を引き起こし、さらには生活習慣病になります。
しかし砂糖には他の食品に比べて特別に肥満を
引き起こす成分が含まれているわけではないこと、
また砂糖の摂取を減らせば減らすほど、
健康になるというわけでもありません。
生活習慣病をどのように考えるべきでしょうか。


脳はエネルギー源としてブドウ糖しか使えないこと、
また脳は精神の安定や喜びを感ずるために、
肉などのタンパク質から得られるアミノ酸が不可欠です、
同様に、私たちの脳や体を若返らせるホルモンなどは、
コレステロールからできています。
また脳内には多くの脂肪があり、
この原料として脂肪を摂取する必要があります。
ここ重要なのは、脳はこれら必須の物質を貯蔵することが
できないということです。エネルギー源のブドウ糖はもちろんのこと、
アミノ酸もコレステロールもまったく貯蔵できません。
脳にブドウ糖が数分でも供給されなければ、
脳は働かず、植物人間になってしまいます。
アミノ酸が少なければうつ状態になったり、キレたりします。
コレステロールが少ないとボケが加速することも知られています。

虫歯はステータス?


虫歯はステータス?

イギリスの上流階級のステータスであった、
紅茶と砂糖が当時非常に高価な飲み物で、
さらに砂糖については、薬という認識もあり、
健康に悪影響を及ぼすなどとは、考えられていませんでした。
唯一、虫歯になりやすいという話はありましたが、
甘いものの流行を妨げるようなものではありませんでした。
虫歯が国民の健康の問題になりだしたのは、
産業革命後に砂糖が一般大衆にも使われるようになってからです。
現在では虫歯と砂糖の関係はどのように考えられているかは、
虫歯は口の中に残った食べカスが、細菌とからみあって酸を発生し、
歯の表面を溶かすことによって起こります。


あまりべとつかずすぐに飲み込めるお菓子では、
たとえ糖分が多く含まれた甘いお菓子でも、ほとんど虫歯になりません。
甘いものを食べてもすぐに歯磨きして汚れをおとせば虫歯にはなりにくいです。
アメリカは、世界でも有数の虫歯の少ない国になっています。
しかし同時に、世界でも有数な砂糖の消費国で、
甘いものやデザートを好む人が非常に多いですから、
単純に「甘いものを食べれば虫歯になる」とは言えそうにありません。

いくつになっても栄養は必要


いくつになっても栄養は必要

年をとると筋力が減退し、腕や足の太さも減少します。
年寄りの筋肉が細くなるのは、筋細胞が死滅してゆくためと、
速筋が次第に遅筋に変わってゆくことがあります。
これは、年をとっても、長い間走ることは可能ですが、
速く走ることができなくなるのです。
高齢者に筋力トレーニングをさせた実験の結果で、
90歳になっても、運動によって筋肉は太くなることが、
確かめられました。


高齢者は筋肉が落ちると、歩くことも困難になり、
また転倒しやすくなります。
このようなことを防ぐためにも運動して筋力をつける必要があるのです。
そして、その原料として良質なタンパク質と糖分の摂取は絶対に必要なのです。
運動には体格のよさが必要とされ、データー(男女の身長の平均値)で、
身長の減少は栄養不足を直接示している。
「栄養状態の悪化」した為と言えます。
運動に必要な体格の向上にも、運動中のカロリー補給、
適した筋肉の状態を作るにも十分な栄養が必要で、糖分が欠かせない。

体を動かすエネルギー


体を動かすエネルギー

運動には発達した筋肉と体格が必要であるということで、
もう一つは、その筋肉が力を出すにはそれに
必要なカロリーが与えられなくては、ならないということです。
どちらも、十分な栄養が必要なことは言うまでもありません。
このことは、一般の人の生活にたいへん重要なことで、
お年寄りが寝たきりになり動けなくなるのを防ぐためや、
転んで足を折ったり頭を打ったりしないようにするためにも、
筋肉の中で力はどのように作られるかを理解する必要があります。
実は、そこでもブドウ糖、つまり砂糖が重要な役割を担っているのです。


ブドウ糖は、グリコーゲンとして蓄えられているので、
ブドウ糖、グリコーゲンの分解によるエネルギーと言ってもよいでしょう。
ブドウ糖は筋肉のエネルギー源であるとともに、
運動時の脳の栄養源でもあります。
ブドウ糖が分解する過程には、酸素を用いる好気的過程と、
酸素を用いない嫌気的過程があります。
非常に速く走るような場合、ブドウ糖の分解に酸素の供給が
追いつかないので嫌気的になり、運動の強度と酸素供給の
バランスが取れている場合、ブドウ糖は好気的に分解されます。

脳が「おやつ」を欲しがる


脳が「おやつ」を欲しがる

子供の場合には胃も小さいので、
食べたものが四時間を待たずして吸収されます。
そのために、三時頃になると血糖値が下がってきます。
これを防ぎ、頭の働きを守るためにも、三時のおやつは必要なのです。
同じようにもし夜勉強するなら、10時頃には、甘いものの補給が必要です。
アメリカやイギリスでは砂糖入りの紅茶、コーヒーが手軽な栄養補給の手段となり、
特に産業革命以後、朝食に砂糖入りの紅茶を飲むことが、労働者に安くて、
栄養のある朝食を供給するという意味もあります。


おそらく、当時は栄養も十分でなかったので、
10時、3時に甘いものを補給するということはどうしても必要だった。
これが習慣化した者がコーヒー・ブレーク、ティー・ブレークだと思われます。
脳の活動に絶対に必要なブドウ糖の摂取量が年々減り続けていることは、
日本人の脳の健康のためにも深刻に受け止めるべきことではないだろうか。

記憶力と砂糖の関係


記憶と砂糖

筋肉などはブドウ糖だけでなく、
脂肪の成分である脂肪酸を直接使いエネルギーを得ることもできます。
ところが脳だけは、エネルギーとして用いることができるのは
ブドウ糖だけなのです。
そのために、ブドウ糖の供給が少なくなれば、
筋肉や心臓は大丈夫でも、脳は働かなくなり、
意識を失い、これが続けば植物人間になってしまします。


では、糖尿病などのインスリンがないと、
脳の細胞内にブドウ糖が入らなくなりボケるのではないのかという
質問が出そうですが、脳の細胞と赤血球へのブドウ糖の取り込みは、
インスリンを必要としないので、むしろ糖尿病の患者は、
高い血糖が脳に入るので、ボゲないと言われています。
血糖値が高い人ほど記憶力が良く、頭を使うと血糖値が下がっていきます。
つまり脳でブドウ糖が消費されていることもわかっています。
ブドウ糖と関係ない合成の甘味料でも脳の働きは良くなるのですが、
ブドウ糖を摂らせた人の方が記憶力が良くなることが分かっています。

老いは「酸化」と「糖化」


老いは「酸化」と「糖化」

糖尿病、つまり血糖が高くなると、動脈硬化などを引き起こし、
心筋梗塞や脳梗塞になるのかは、
私たちがなぜ老化するのかということにも関係しています。
老化という現象として「酸化説」があります。
酸素は、鼻から体に入ると、多くの細胞膜を通って、
酸素を必要とする細胞の中に入っていきます。
酸素はそのままでも、いろいろなものを酸化します。
酸化と言えば、鉄のさびを思い出されるでしょうが、
酸化はそれほど物質の性質を変えてしまうのです。
つまり酸素は運ばれる過程で、
通り道のすべてのものを酸化する可能性があるのです。
酸化された物質は機能しなくなり、細胞を異常にします。
これが老化の原因だとされるのです。


もう一つの老化の原因と考えられているのが、
ブドウ糖による「糖化」です。
タンパク質などはブドウ糖と結合して
(糖化して)、AGEという物質になります。
これが別のタンパク質との間に橋を作り、
多くのタンパク質が一緒に固まってしまうのです。
皮膚のコラーゲンとブドウ糖が結合すれば、
黒っぽいコラーゲンに変わります。
老人の皮膚が黒っぽいのはこのためです。
また、目の水品体とブドウ糖が結合すれば、
白く濁り、白内障になります。
こうした現象が、体のあらゆる組織に起きるので、
体の機能が次第に異常になり、老化してゆくのです。
つまり、老化とは「酸化」と「糖化」なのです。

砂糖は気力を萎えさせる?


砂糖は気力を萎えさせる?

砂糖の脳への影響として、砂糖を摂ると疲れるとか
気力を失うなどということを聞きます。
脳が使える唯一のエネルギーはブドウ糖で、
砂糖は脳にブドウ糖を緊急に送れる食べ物です。
では、なぜ砂糖、甘いものを食べると疲れるなどの意見が出るのかは、
一つに日本や儒教が広がった国に特有の
「良薬は口に苦し」体に快感を与えるものは、
体や脳を損なうという考え方です。
例えれば、相撲などで塩を舐め気を引き締め、
顔をたたいたりして気合いを入れます。
つまり緊張感・やる気にさせるのは、
苦いものという観念が身に付いているのです。


甘いものを食べると心がなごみ、ゆったりした気分になり、
緊張感がなごみ、なんとなく退廃的な感じも与え、
やる気がなくなったという印象をももたらせます。
これは、脳がブドウ糖や甘いという感覚で異常になったのではなく、
心理的なものということです。
もし心理的な原因によりこのような感覚がもたらされるとするなら、
砂糖が人を疲れさせるなどということはないと言えます。
砂糖が脳に疲労物質を作らせたり、ためさせたりすることはありません。
むしろ、休息させて、次にやる気を起こさせると言えるのです。

砂糖は骨を溶かす?


砂糖は骨を溶かす?

「コーラーは骨を溶かす」という話を聞いたことはないだろうか?
いろいろな人に聞くと、なかには
「コーラーのなかには骨を溶かす成分が入っている」
という人もいましたが、保健関係の人の意見は、
コーラーに含まれている砂糖が骨を溶かすのではないかということでした。
砂糖は体に入るとブドウ糖と果糖に分解されます。
果糖も最終的にはブドウ糖になりますから、
せんべいやパンを食べているのと同じことです。
ですから、砂糖と骨の代謝には接点がありません。


骨からカルシウムが失われるのは、
もちろんカルシウムの摂取が少ない場合です。
さらに、ビタミンDの摂取が足りない場合に、
骨のカルシウムが少なくなります。
「砂糖が骨を溶かす」に関係しそうなのは、
胃腸でカルシウムやビタミンDの前駆物質の吸収を妨げるという
可能性くらいですが、そのような報告は現在まで皆無です。
さらに、パラトルモンやカルシトニンのような、
骨のカルシウムを溶け出させるホルモンの分泌にも、
ブドウ糖はまったく影響していません。
つまり、砂糖(ただのブドウ糖)が骨を溶かす作用など無いと言えます。

誤解が「キレる」を生む


誤解が「キレる」を生む

キレるのは脳の栄養不足です。
脳の栄養不足の状態が続くと抑制の力が弱まり、
感情の暴発つまり感情のバイパスが作られます。
このバイパスは視床まできた他人の像がすぐに扁桃に伝えられ、
直接怒りを引き起こします。
つまり、自分では意識せずに暴力行為を起こしてしまいます。
気がつくと家族が怪我をして倒れているというような
状態になってしまうのです。


このように、発作的暴力は脳の抑制系がうまく
働いていないからだと考えられます。
それは、いらいらにより扁桃が刺激されやすくなっているからで、
つまり本人は脳の栄養失調だということを自覚せず、
ただ理由もなくいらいらしているのですが、そこでいやなこと、
いやな人に出会うと、いわゆるキレてしまうのだと考えられています。
問題は成長のある段階でこの経路ができてしまうと、
後に脳に十分な栄養を与えて脳の活動がうまくゆくようになっても、
その経路は残っているということです
つまり、何かあると発作的に感情を爆発させる性格は形成されてしまったのです。
ここが恐ろしい点なのです。

脳は砂糖を求めている


脳は砂糖を求めている

血中のブドウ糖がどこに由来しているかというと、
私たちが食べた炭水化物からのブドウ糖は、
だいたい4時間くらいの間、血液に供給されます。
その後の10時間くらいは肝臓になどに蓄えられている
グリコーゲンが分解されブドウ糖として供給されます。
さらに断食を続けると、今度はタンパク質を
切りく崩してブドウ糖を作るのです。
それを調べるには、朝食の影響を見るのが最も簡単です。
朝食を抜いた場合には言葉の記憶力が落ちます。
これは、いくつかの言葉をスクリーンに映し、
それを後からどのくらい言えるかを調べたものです。


朝食を食べている場合では、ブドウ糖を与えても記憶は向上しませんが、
朝食を抜いている場合には、ブドウ糖を与えた場合の方が記憶がよくなるのです。
では、血糖値が下がると記憶力は低下するのか。
血糖値が低い人は記憶力が低下し、高めの人の方が記憶力が良いのです。
例として言えば、アルツハイマー病のような人は、血糖値が低いということです。
ある研究で、アルツハイマー病の人とそうでない人では、
アルツハイマー病の人の方が食後の血糖値が上がらないということがわかりました。
また、アルツハイマー病の人にブドウ糖を投与すると、
記憶力がよくなるということもわかっています。
このように、脳にブドウ糖を必要としているのです。

2012年5月29日火曜日

「キレる」は砂糖が原因?


「キレる」は砂糖が原因?

甘いもの、つまり砂糖を摂ると、
「キレる」などということがあるのでしょうか。
「キレるのは砂糖が原因だ」と主張する人たちの根拠は、
砂糖を摂りすぎるとインスリンが大量に出て、食後血糖値が下がる。
そうすると脳内のブドウ糖が減るので、
脳の機能、特に抑制機能が弱くなり、
ある感情が湧いた時にこれを抑えることができず、
キレるのだというものでした。
しかし、砂糖は他の食品に比べて著しくインスリンの分泌を
促進するわけではないし、まして低血糖がキレると呼ばれる
発作的な行動を引き起こすわけでもありません。


むしろ子供に甘いものを与えないと、脳内のブドウ糖が減り、
脳はいつも栄養不足の状態におかれます。
このような場合、記憶や運動制御などの脳の機能が
うまく働かなくなるばかりでなく、感情の動きもうまく調節できなくなります。
これが、キレの状態です。
最近なんとなく正しいと思われている説に、
キレる子供が多いのはコーラーなどの飲料に多くの砂糖が入っていて、
これをいつも飲んでいるからだというものがあります。

砂糖は特に血糖値を高めない


砂糖は特に血糖値を高めない

甘いものにたいする誤解の一つは、
血糖値を高めて糖尿病にさせるのではないかということと、
その後急激に血糖値が下がって脳の栄養が不足し、
いわゆる「キレる」という状態を招くのではないか、ということです。
体のほとんどの部分では、ブドウ糖がなければ脂肪酸や脂肪、
時にはタンパク質を分解して、エネルギーとして用いることができます。
ところが脳は、ブドウ糖なしでは一瞬も動けないのです。


「人は高血糖で死ぬことはないが、低血糖では死ぬから注意しなさい」
これは、糖尿病のような場合に高血糖になれば、
細胞はますます傷害を受けますが、すぐに死ぬことはないが、
インスリンの使い過ぎやインスリンを投与後に運動をするような場合には、
急に血糖値が下がり、時には意識不明になえい死に至ることもあるので
注意しなさいということです。
糖尿病の患者は、「もし私が倒れていたら、
ポケットの飴をすぐにしゃぶらせてください」
と書いたカードを首にぶら下げていることがあります。
飴をしゃぶらせると、奇跡のように意識が回復します。
このことは、脳はブドウ糖をためることができず、
またブドウ糖が供給されれば、
すぐに機能が回復することを示している例だと言えます。

砂糖は肥満を防ぐ


砂糖は肥満を防ぐ

日本でも肥満は問題になっていますが、
欧米、特にアフリカ系アメリカ人の肥満は大問題です。
砂糖も摂りすぎれば肥満になることは間違いないですが、
ただ、普通に摂っていて、
肥満をもたらす率が高いかどうかということです。
まず、砂糖摂取量によって調査すると、
砂糖を多く摂っている人に肥満が少ないということがわかりました。
砂糖より脂肪を多く摂っているひとには肥満が多いのです。


つまり、肥満の直接の原因になる食べ物は、
やはり脂肪の多いものだと考えられます。
このことは、食欲を調節する機構を考えるとわかります。
ブドウ糖は満腹中枢を刺激し、摂食中枢を抑えます。
そのために甘いものを多く摂ると、その分、
他のものを食べられないということになり、
むしろ肥満の防止に働くのです。
砂糖とか甘いものに魔術的に
太らせる働きなどはないということがわかります。
砂糖や甘いものが太らせるのは、
そもそも摂取する総カロリーがオーバーしてしまい、
運動や代謝の促進ではこのオーバーを
消費することが出来ない場合のみです。

甘さには依存性はあるのか


甘さには依存性はあるのか

甘味を伝える神経と脳内麻薬であるエンドルフィンの分泌を
促す神経がつながっているという説があります。
もしこれが本当だとすると、甘いものは快感を与えるということも、
砂糖の依存症になるということも説明がつくことになります。
しかし、エンドルフィンはかつて考えられていたほど
快感に関係するものではなく、
せいぜい痛みを鎮めるのに役立つだけだということが明らかにされました。
では、甘いものに依存性はないのだろうか。
日本では、酒を飲む人は辛党、塩味を好むなどと言われ、
欧米ではアルコールを飲む人、
またはアルコール依存症の人は同時に甘いものが好きな人が多い。


甘いものに目のないアルコール依存症の人は家族性に現れる。
つまり、遺伝子にそのような傾向があるということです。
ただ、興味深いのは、アルコール依存症の人に甘いものを食べさせると、
アルコール依存度が減るということです。つまり、この両者は、
相互に好みを高め合うのではなく、
甘味にはアルコール摂取を抑制する作用があるのです。
快感を与えることにより、脳の働きをそれ以外の薬物、
嗜好品に頼らなくしていると言ってもよいでしょう。
少なくとも、現在までの研究では、甘いものに
中毒的な依存を起こす力はないと思われます。

甘さは魔力?


甘さは魔力?

砂糖は甘い為に、何か特別の働きがあり、
他に食べたものが蓄積されやすくなる、
つまり食べ物が脂肪になりやすく、
太りやすくなるのではないかと思っている方もおられるかもしれない。
しかし、砂糖は肥満とは関係がない、それどころか、
むしろ肥満を押さえる効果があるとの研究結果があります。
では、なぜ砂糖は多くの人から肥満の原因と考えられ、
生活習慣病の元凶などとされるようになったのかは、
第一に日本人に多く見られる「良薬は口に苦し」、体に良いものが、
快感や快楽を与えるものであるはずはない、というストイックな考えです。


第二に「甘さ」には依存性に似たものがあり、食べずにはいられない、
食べ始めると途中でやめられない、大食いをしてしまう、という考えです。
第三は、砂糖には肥満を引き起こす特別な成分がある、
または「甘さ」は体の機能を異常にし、肥満にするという考えです。
結論的には、心身共に健康な人は依存症にはならないということです。
またうつ状態の人は、甘いものを食べ過ぎる傾向になるのですが、
これも依存症ではなく、脳内の仕組みをよくしようという体の働きによるものです。
このように砂糖や「甘さ」には特別に肥満を引き起こしたり、
体の機能をマヒさせたりするという一般的な思い込みは根拠のないものと言えます。

「砂糖は太る」


砂糖と聞くと、思い浮かぶのは、
「甘い」という砂糖独特の風味が思い浮かぶのではないだろうか。
しかし、最近では、
「体に良くないもの」と思う人も増えてきています。
砂糖を「体に良くない」「摂りすぎてはいけない」と思う最大の理由は、
「砂糖は太る」という常識です。
この常識は、子供からお年寄りまで誰もが疑いもなしに信じている常識で、
砂糖が甘く、その「甘さ」には何か人を太らせる特別な力が
あるはずだという思い込みからです。
実は全くの誤解で、結論から言えば、
砂糖はブドウ糖と果糖からなる炭水化物に過ぎないのです。
ですから、砂糖にはそばや米、小麦等に比べて、
特別に肥満させる力があるはずがありません。
砂糖10グラムと、そば粉10グラム、米10グラムは、
ほとんど同じカロリー量なのですから。


砂糖のもう一つの不安として糖尿病があります。
あるデータでは、昭和40年代には国民一人当たり
一年で40キログラムくらい食べていた砂糖の量は、
2000年には、20キログラム足らずになっています。
砂糖の摂取がこんなにも減っているのに、
糖尿病や肥満は増えていると言われています。
もし糖尿病の原因が本当に砂糖であるなら、
砂糖の摂取がこんなに減っているのに、なぜ糖尿病は増えるのでしょうか。
テレビや新聞では生活習慣病の恐ろしさが喧伝され、
これを防ぐために食べ過ぎをしないようにし、
運動を規則的に行い、野菜、果物の摂取を増やし、
肉や脂の摂取を減らすことが奨励されています。
特に糖尿病は血糖値が高まる病気ですから、
当然、甘いものを控えるように指導されています。
おそらく医師や栄養士の答えは、
砂糖の摂取をもっと減らすべきだということでしょう。
しかし、もう十分減っているのではないだろうか。
これ以上減らすなら、
最後は砂糖を摂らない方が良いということになりかねない。
でも、そんなことはできるはずがないのです。
なぜなら、ブドウ糖(砂糖)は
体に最も効率の良いエネルギー源だからです。
ストレスが多い現代、脳の健康に
とってもブドウ糖は絶対に不可欠です。
砂糖が悪者扱いされているのが現在です。
その根拠は科学的に正しいのだろうかという疑問、
健康のために、砂糖は摂る方がよいのか、
摂らない方がよいのかという素朴な疑問。